角膜の役割
- 屈折
- バリア
- 透光体
- 眼球壁の構造
上皮細胞の tight junction は強力なバリア。
Bowman 膜はヒト・サルにはあるが、ウシやブタにはない。予想だが、「ウイルスに対する防御機構」なのでは?
Bowman 膜は再生しないので、PTKやPRKをすると、上皮接着不良になることがある。
上皮のターンオーバーは1週間程度で、実質のターンオーバーは1~2年。
デスメ膜は再生する。(西田教授の本には再生しないと書かれているが)
角膜内皮の基底膜。
角膜実質を構成する要素
- GAG(グリコサミノグリカン)
- 神経
- 細胞
- 電解質
- コラーゲン
GAGが負(-)に帯電しているので、吸水力がある。
ラメラ構造(液体と固体の中間にある物質を示す液晶状態の中の一つ)をしているため、角膜は透明。
この構造が壊れると、混濁する。
角膜内皮細胞
基本的に生体内では再生しないが、「in vitro(試験管内)」では増殖する。
ポンプとバリア機能があるが、それは focal tight junction だから。
生誕時は密度 4000-6000/mm 程度の密度だが、成長するにつれ、2500-3000/mm に減少する。
これは、眼球の大きさそのものが大きくなって引き延ばされているから、という要素が大きい。
実は、日本人と外人の間でも、外人の方が体が大きいため、密度は低い。
再生するかしないか
ボーマン膜は再生しない、デスメ膜は再生するというのは、基本的に高齢になったときに厚くなるかならないか、で考えるとわかりやすい。
水晶体嚢に関しても、水晶体上皮細胞は再生するため、年齢を重ねるにつて厚くなる。
その再生能力が落ちると、例えば成熟白内障などでは水晶体嚢が破れやすくなる。