今回は目が見える仕組みついてわかりやすく解説していこうと思います。
サルでもわかる 眼の構造 目が見える仕組み
こういった疑問に答えます!
ポイント
1.眼の構造
2.近視と遠視
3.乱視とは
眼の構造
眼の構造は下の図のようになっています。
本当に必要最低限の部位の名称しか書いてませんが、眼は前から大きく分けると3つの部位に分かれています。
3つの部位
1.角膜
2.水晶体
3.網膜
1.角膜
眼の一番表面にある透明な組織で、5層に分かれています。前から見ると、黒目のところですが、実は黒目は”虹彩”という部分なので、その手前にあるのが透明な組織である角膜になります。
上から順に
角膜上皮細胞 約50µm
ボーマン膜
角膜実質 約500µm
デスメ膜
角膜内皮細胞 約5µm
となっています。
一番上の角膜上皮細胞は、ターンオーバーが約7日~10日間と比較的短いので、眼の表面にできた傷なども1週間もあればきれいに治ることが多いです。
~ターンオーバーとは~
簡単に言うと、新しい細胞が生まれて死ぬまでの期間です。すべての細胞が一斉に入れ替わるわけではないので、私たちの身体は日々新しい細胞が生まれ、古い細胞が死んでいきますが、身体の部位によってその細胞の寿命は様々です。皮膚の場合は約28日~56日間と言われていますが、角膜上皮細胞の場合は約7日~10日間なので、皮膚の4倍速く入れ替わる!と考えてもらえばイメージがつくと思います。
ちなみに、傷ができた場合にはすぐ直る角膜上皮ですが、やっぱり傷がつくと痛いです。なぜなら角膜実質~角膜上皮には三叉神経の第1枝が通っているからです。
実質のターンオーバーは2~3年と言われています。
ドライアイにお勧めの秘密の市販点眼薬
ドライアイで眼が乾いている状態が続くと点状表彰角膜炎(SPK:superficial punctate keratopathy)といって、角膜上皮細胞のやられた部分が点状に欠けている部分が出てきます。SPKのある方には眼科から出されるドライアイの点眼薬「ジクアス」か「ヒアレイン」もしくは「ムコスタ」などが症状や状態によって効くのですが、実は市販薬でも効く点眼薬があります。それが、「人工涙液」です。なぜ市販薬なのかというと、防腐剤が入っておらず、涙と変わらない成分なので何回さしても安全なためです。処方箋が必要なお薬は、不適切な使用による副作用が大きい場合があるから処方箋が必要なのです。先ほどの「ジクアス」や「ヒアレイン」なども防腐剤が入っていますので、不適切な使用で副作用が出る場合があります。ある症状の患者さんには、これらの「ジクアス」や「ヒアレイン」などの点眼薬をすべて中止にして、この「人工涙液」を頻回投与する場合もあるほど、この「人工涙液」は優秀な点眼薬です。ドライアイが気になるけど、眼科には行ってない、でも市販薬で何つかったらよいかわからないという方は是非、この点眼薬をオススメします。
ドライアイについては、またいずれ詳しく記事を書くので楽しみにしていてください。
1本の値段は150円~200円程度です。1本5mlでだいたい150滴は使えますので、1日8回両眼の場合は(8回はかなり多いですが)10日間使えます。
防腐剤フリーなので、使用期限も10日です。それ以上使用す場合は雑菌が増えて結膜炎につながる可能性が増えるのでやめましょう。
他の防腐剤が入っている点眼薬の場合は、開けてから期限は1ヶ月くらいとなっております。
2.水晶体
水晶体は、主にピントを合わせる時に厚くなったり、薄くなったりするところです。
私たちが遠くや近くを見ることができるのは、この水晶体の厚さが変わることによります。
よく、子供で”仮性近視”という言葉がありますが、これは水晶体の厚さを調節している毛様体筋が緊張して水晶体がずっと厚い状態になってしまっていることを言います。
なので、この筋肉の力を緩めてあげれば治ります。いわゆる、”屈折性の近視”です。あとで少し解説しています。
眼が良くなるトレーニングって本当?
水晶体の厚さをトレーニングすると眼が良くなるという話は、実は本当です。良くなるというか、筋肉をほぐして屈折性の近視をなくしているだけです。屈折を完全になくした状態でどれくらいの近視があるか知りたい方は、眼科にいって検査してもらうのが良いと思います。それで、自分がホントはどこまで遠くが見えるのかわかれば、このトレーニングで完全に眼の筋肉の緊張が解けた状態にどれだけ遠くが見えるようになるのかがわかるので、筋肉がほぐれているかどうかわかる目安になるからです。
白内障ってなに?
白内障で濁っているのはこの水晶体です。
白内障の手術は、この水晶体を取り除き、人工のレンズを入れるという手術になります。そのため、白内障手術の後は自分でピントの調節ができなくなるため、必ず眼鏡が必要になります。
また後日白内障単体での記事を書く予定なので楽しみにしていてください。
3.網膜
網膜は光を受け取るフィルムのような役割をしている組織です。
網膜はたった0.2mm~0.3mmの厚さにもかかわらず、10層で構成されているというとても繊細な組織です。眼に入った光が網膜で受け取られ、視神経という脳につながっている神経に信号が送られます。
一番大切なのは黄斑と呼ばれる真ん中の部分です。ここにピントが合うとしっかりと真ん中で物が見えます。視神経のある部分は網膜がないので、光を受け取ることができず、見えません。つまり、誰しもが盲点を持っています。これがマリオット盲点と呼ばれる盲点です。両腕を伸ばし、下の図のように親指を見ると、もう片方の親指が消える位置があるはずです。
面白いですよね。僕はこれ小学生の時に知って一人で感動してました。
近視と遠視
下の画像の通りです。
ただ、この近視・遠視にも屈折性のものと、軸性のものがあります。
屈折性のものは角膜だったり、水晶体の厚さでの屈折の割合で上記のピント合わせがずれているものです。
軸性のものというのは、そもそも眼球の大きさが大きかったり小さかったりして上記のピントのずれが起きているものです。
屈折性の近視、例えば先ほど出てきた”仮性近視”に関しては、水晶体の厚さを調節している毛様体筋の緊張を解き、適度な調節ができるようにしてあげることで治る場合があります。また、角膜の厚さを削るLASIKや、眼内にレンズを入れすICLなども屈折を調節することで近視を治していると言えます。しかし、軸性の近視の場合は物理的に眼球の大きさが大きすぎるために起きる近視のため、治すことはできません。
LSIKやICLについても後日記事を追加する予定ですので、楽しみにしていてくださいね!
乱視とは
そもそも乱視とは、角膜や水晶体の形状が不均一のために起こる屈折異常のことです。と言われても難しいですよね。簡単に
乱視にも、2つ種類があります。
それは、眼鏡やコンタクトレンズなどで補正のできる正乱視と、調節できない不正乱視です。
正乱視とは
上の乱視表を片目で見たときに、ある角度の線だけ太く見えたり、見えずらかったりした場合は、正乱視がある可能性があります。
その場合は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正できることがあります。
不正乱視とは
不正乱視とは、簡単に言えば、角膜や水晶体が凸凹になっている状態です。
下の図のような感じです。(後日図を追加します)
角膜の表面の凸凹であればハードコンタクトレンズなどで矯正できますが、限界があることが多いです。下のようなイメージで補正します。(後日図を追加します)
まとめ
眼の構造、目が見える仕組みのおおよそのイメージは沸いたでしょうか。
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