医師が志望科を選択する時に重視するべきポイント5選
1.その臓器に興味があるか
これは一番と言っていいほど、大事にした方がよいです。
その臓器に”興味”があるかどうか、というのは今後何十年とその臓器と向き合っていくわけですから、まずは自分に問いかけましょう。
「お前は、○○に興味があるのか?一生向き合っていっても興味は尽きないか?」
決め方には人それぞれポイントは違うと思いますが、どこかでこの問いかけはした方が良いです。
他にも外科か、内科か、などのところから選択していく方法もありますが、僕はまず「その臓器に興味があるか」を一番初めに問いかけました。
まぁ、ぶっちゃけ「どれも面白そう」ですけどね。
2.働き方はどうか
実際、外科系(特に心臓血管外科など)や内科でも循環器内科などは「鬼のように働きます」。
これは働いた人しかしんどさは分からないと思いますし、自分も実際に働いたことは初期研修でしかないので一概には言えないかもしれませんが、絶対に重視した方が良いです。
そのために、せっかく初期研修医制度があるのですから、その間に何か月かだけでも働いてみるといいかもしれません。
それでも初期研修だからという理由で生ぬるい可能性はありますが。
実際、その生活は若いうちなら何とかなるかもしれませんが、50代、60代になってもできるのか、自分の家族ができてもできるのか、プライベートは大丈夫なのか、など「僕が眼科だから重視している」というように思う方もいらっしゃる可能性もありますが、そんなことはないと思います。というか、実際僕の職場の眼科は鬼のように忙しいです。眼科舐めてもらっちゃ困ります。しかし、やっぱり眼科で良いのは土日で完全フリーになれる時があるところですね。
なぜ、ここまで言うのかというと、学生のうちから「心臓血管外科医になって、さらに教授を目指す!」と意気込んでいて頑張っていた同級生も、鬱病になってしまったり、初期研修であまりにも忙しいところを選んだ明るい先輩も鬱病になってしまい「今は廃人のようだ」と噂で聞くなど、「医者の働き方が異常な病院」というのはあります。
なので、科を選んだら、「自分の入る医局の関連病院での実際に働き方」はどうか、というのは必ずリサーチしておきましょう。
科を選ぶ時に、どう考えても忙しい科が嫌というのであれば、最初から選ぶのをやめる、というのは一つの選択の方法でもあると思います。
僕の場合ですが、手先が器用であると自負していたため、外科系を選ぼうと思いましたが、初期研修で90日間連続勤務毎朝5時30分集合、夜11時解散、というのを経験して、「あ、これ無理」と思ってやめました。
医者の道は3択です。
教授になるか、病院で働きつづけるか、開業するか。
これも、科によってばらつきがあるので考えておいた方が良いです。
また、開業するに当たっても、例えば一般外科などは開業したら内視鏡ばっかりするなどといった、働き方が全然変わるというようなこともあるので、頭の片隅に置いておいた方が良いでしょう。
3.上級医の顔はイキイキしているか
これも、僕が初期研修の時に重視していたことです。
先ほどの外科系の先生たちは2極化していました。
「忙しすぎて、目がいっちゃってる先生」か「ゾンビのように目の下にクマを作って働いてる先生」かでした。
その点、眼科の先生はだいたい「人間の明るい顔」をしていました。
これも、科を選ぶうえで重要ではないでしょうか。
その道、何十年も歩んでいる先生は、そこを選べばいつの日か自分の姿になるわけですから。
4.医局の選び方
これは、科を選択した後の話ですが、科の選択そのものにも関係するかもしれません。
「ここの科は選択したいけど、自分の大学の教授がクセあってなぁ・・・」と言ってあきらめるのは、もったいないです。
なぜなら、ぶっちゃけ「どこの医局でもその後の進路は変わらない」からです。
よっぽど教授を目指しているか否か、でない限り、ほぼほぼ関係ないです。
他にも医局を選ぶときに「開業したあと、その医局と仲良くしていた方がやりやすい」という理由から、自分の親が開業している地域の大学の医局を選ぶ人もいるかと思いますが、それも実は関係ないです。
なぜなら「どこから紹介された患者さんでもちゃんと診察する」というのが、病院のあり方であり、特定の病院からの紹介は断る、というのはそもそも日本の法律で禁止されているからです。
患者さんからしたら医者の所属医局なんて関係ないですよね?そうなんです。関係ないんですよ。
どの患者さんでもきちんと診るのが基本なので、どこでもいいです。
なので、どの医局を選ぶか、という基準としては
・技術や知識を学べるか(外科系であれば、田舎でないと手術できません。都会は医者多すぎ)
・自分の興味のある研究ができるか(研究に興味が少しでもあるなら、研究費が少しでも多い旧帝国大学にしましょう)
・医局の雰囲気は良いか(医局員が疲弊していないか、少なすぎないかというのは意外と見た方が良いです)
ですね。
また、医局に入らない「フリー」の医師に関しても、「専門医を取る場合」はどこかのプログラムには入らないといけないわけですから、その場合はそのプログラムに関連する施設の上級医や、関係する人達を把握しておくのが良いでしょう。
専門医はなんとなくですが、取っておいた方が無難かと思います。
取らなくても仕事はできますが、知識をいったん整理して、確認するチャンスは専門医試験の時ぐらいしかないのでは?と思うことと、専門医を取っていない医者ってどうなの?と医者から見て思うからです。
ただ、これもあくまで私個人の意見ですし、「人からどう見られるより、自分の生き方がどうか」なので、自由です。
5.それでも最後はノリでいい。
そうなんですよ。
あんまり、悩みに悩みすぎるのも良くないと思います。
自分の求める「完璧な科」なんて存在しないのですから。
なので、最後は「えいやっ!」って決めるしかないと思うんですよね。
もしも、それで「違うな」と思ったら、「転科」だってできます。
僕の同級生で、奥さんが眼科だから眼科にしたけど、死ぬほど忙しくて同じ忙しさなら自分のやりたかった心臓血管外科の方が良いといって、眼科から心臓血管外科に転科した同級生もいます。
そして、「ぶっちゃけ自分のことなんて誰もみていない」です。
他人の目線なんて、気にする必要ないです。
だいたい他人に興味ありますか?
一番気になるのは自分のことであって、実際自分の進路なんて気にしているの、自分しかいないんです。
「あなたの代わりなんていくらでもいます」
あの、スティーブジョブズだって、替えがきいたのだから、あなたがいなくても困る人なんてほとんどいません!(笑)
なので、「自分の好きな科」を選びましょう!!!
まとめ
結局は、自分の心に素直になるのが一番です!
働き方がどうのこうの、って話もしましたけども、実際その臓器が好きで好きでたまらないのであればいいじゃないですか。
24時間365日働きたい!という人がいてもいいと思いますし、そういう人がいつからこそ世界は回っている。
ぶっちゃけどこでもイイと思います!
最悪、転職や転科もできます!
その時のために、下の3つのところには登録しておいた方がいいですね(笑)
登録しておくべきサイト厳選3選という記事も書いていますので、こちらも是非参考にしてください。
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