八重洲セムクリニック

医学・健康 雑記

東京にある八重洲セムクリニックのNIPTから考えるいろんなこと

2021年4月18日

こんにちは、みやこのじょんです。医師4年目で、趣味でブログの情報発信を行っています。

今日は、八重洲セムクリニックのNIPTから考えた「優生思想」「社会的問題」などについて触れていきたいと思います!

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八重洲セムクリニックのNIPTについて

まず、NIPTとは、

母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査

です。簡単に言えば、「妊婦さんの採血で、妊娠中のお子さんの遺伝子異常の有無が検査できる」ということです。

ただ、認定施設検査する遺伝子は

  • 21トリソミー(ダウン症候群)
  • 18トリソミー
  • 13トリソミー

の3つのみです。13トリソミーと、18トリソミーの子はあまり長生きできません。21トリソミー(ダウン症)の子は平均60歳前後と言われています。

問題になってくるのが”優生思想”で、これについてはのちほど触れます。

この検査をする時に、認定施設の場合には、件が必要です。

そこで、

  • 年齢制限なし
  • 条件ゆるゆる

にして、自由に検査+他の疾患の検査もできる施設、非認定施設というのがたくさん出てきています。

つまり、「ビジネス」が目的でNIPTを行っているということです。

「医療」に関して、ビジネスを持ち込むことに関して賛否はあると思いますが、ビジネスだからと言って一概に悪いとは言えません。

確かに、完全に金儲けのためだけにフォーカスしていると間違った方向へ行くこともしばしばありますが、医療ビジネスは基本的に「患者さんのため」にならなければ「淘汰される」かこのインターネット社会において「口コミ」で広がる悪い噂で「潰れる」可能性が出てきます。

調べてみると八重洲セムクリニックというクリニックが検索でよく出てくるようになりました。

八重洲セムクリニックについて

八重洲セムクリニックの院長先生の経歴を見てみましょう。

奥野幸彦

1968年 東京大学工学部卒業
1972年 大阪大学医学部学士編入
1977年 大阪大学医学部卒業
1986年 奥野病院を開院
2000年 ジェンダークリニック開院
2008年 産婦人科病棟開院
2017年 八重洲セムクリニック開院

忖度はないのではっきりと僕の思っていることを言いますが、卒業後、9年でクリニックを開院しているあたり「お金儲け」に特化していると思います。ちなみに、今回のNIPTやりすぎで産婦人科学会から指導を受け、「学会を退会した」そうです。

一つの選択肢としては良いかもしれません。学会というものは基本的に「学術的」側面が強く、ここまで成功したビジネスが回っていれば、ビジネスする上では所属することにあまりメリットを感じないからです。学会は学会員にしか、とやかく言えないため、戦略的撤退と言えます。

基本的に、「開業」という選択肢は「医療を学んでいく」という過程では出てこないです。

しかし、それが悪いことだとは思いません。なぜなら、「お金儲け」=「患者さんのためになることをする」という図式も成り立つからです。

そうでなければ、潰れてしまいますからね。

ただ、少し気になったのが、「IPT抗がん剤治療」という怪しい療法をやっているところですかね。

こういう保険診療に載っていない治療法に関しては、「エビデンスがない=効果が認められていない」か「生命やQOLに関わらない治療法」であることが多いです。

「美容医療」などは、確かに効果があるのですが「生命やQOLには関わらない」ので保険診療ではない場合が多いです。

美容に関して保険に含まれている「形成外科」領域に関しては、こういっては何ですが、「本当にこのままの見た目では生活に支障がでるレベル」の人々を綺麗にしてあげる、という面が大きいです。

さて、話を戻しましょう。

八重洲セムクリニックの特徴8つ

  1. 産婦人科医がやっている(学会はNIPTについて指導され脱退)
  2. 1日で終わる
  3. 陽性の場合、羊水検査まで無料
  4. 年齢制限がない
  5. 18週以降でもできる
  6. カウンセリングは集団
  7. 日曜日のみ
  8. 東京駅から徒歩10分

以上が特徴のようです。やはりNIPTが儲かる、とのことで産婦人科医ではない美容系のクリニックでやっているところがあるようですね。

医者の常識では考えられませんが、これがビジネスというものです。美容系は完全にビジネスですからね。

では、次からは、NIPTなどに関して僕が思ったことを書き連ねていきます。

NIPTに関して

NIPTに関して問題となっているのが

  • 認定施設以外でもできる
  • 認定施設ではNIPTを受けられる患者さんのハードルが高く、受けたいと思っていても受けられない人がいる

ということです。

NIPTを受ける」ということは少なくとも「自分のお腹の子供に遺伝子異常があった場合に、今後の判断が変わる」ということを意味します。

その一方で、安心できる、というものあります。もしくは、準備ができる、ということです。それは次の検査結果に左右されます。

検査の結果に対して

検査には「感度」と「特異度」というものがあり、特異度がNIPTのダウン症に関して「99.9%」であった場合「陰性」であれば「99.9%の確率(陰性的中率)でダウ
ン症の赤ちゃんを妊娠していない」ということが言えます。

以前の生まれた子供に遺伝子異常があった場合これから生まれてくる子供に関しても心配がある親御さんは多いかと思います。

また、高齢出産であった場合に、その心配も少なからず出てくるでしょう。40歳での出産でダウン症の児が生まれてくる確率は1%近くありますので。

つまり、そいうった心配を抱えたお母さんの「不安を取り除く」ためにも、NIPTはある意味有用だと言えるのです。

しかし、有用な面だけではもちろんありません。

そう、「陽性」であった場合に、どうするのかという問題が出てくるからです。

優生思想

もちろんNIPTで陽性だったからと言って、確定診断になるわけではなく、確定診断には「羊水検査」などが必要になります。

しかし、そこでも陽性であった場合、必ず決断を迫られます。

産むのか、産まないのか。

そう。これが「優生思想」につながるのではないかという懸念がされているため、しっかりとした検査前の「遺伝カウンセリング」が必要となってきます。

優生思想とは簡単に言えば、「優れた遺伝子だけを残していく」という思想のことです。

NIPTをきっかけに、「障害を持った子供」が生まれてくるということが分かったところで「中絶をする」という辛い判断を「陽性」になった妊婦さんの9割がしているそうです。

果たしてこれが優生思想につながるのか。

子供がダウン症であった場合は、

  • 子育てに関する不安
  • 健康に関する不安
  • 経済的な不安(子供が大人になってから)
  • 社会的な不安

など、さまざまな不安が出てくるということは事実です。

しかし、日本という国の圧倒的過保護な医療システムのおかげでかなりのサポート、特に健康や経済に関してのサポートが充実していることも事実です。日本は弱者に優しい国なので。

なので、一番の不安としては、子育てや社会的な不安の方が大きいのではないでしょうか。

普通の子供と同じように育たない不安

他者の視線が気になる

この不安を、どうにか自分の中で納得のできる形で受容できた方が、ダウン症と分かっても出産しているのではないでしょうか。

そこに僕は圧倒的な「愛の力」を感じます。

不安にならないわけがないでしょう。

他者の目線が気にならないわけないでしょう。

それでも、

それでもわが子は愛おしい、

生まれてきてくれて欲しい、

生まれてきてくれてありがとう。

その思いそのものが「愛である」と僕は思います。

しかし、差別や偏見などがなくなるわけではないのも事実。

なので、辛い経験や、しんどいこともたくさんあると思います。これは、あると思います、ではなく「必ず直面する」と言っても過言ではないです。

それらを想像した時に、やはり「中絶する」という判断をすることが、果たして責められるでしょうか。

これには、賛否両論あるかと思いますが、その判断に関しては誰も責められないです。

なぜなら、育てるのはその子供の親だからです。

社会にはダウン症の児を愛して育てている家族もいる。

中絶を選択することが、彼らを否定することにはなりません。

一人一人、親だって違う人間なのですから、受け止め方が違うのは当たり前です。

皆、それぞれの思想や考え価値観の中で生きているので、もしかしたらダウン症を抱えた家族の意見やブログなどを読んでみたりするのも良いかもしれません。

社会的な問題に関して

そもそも論として、「生まれてくる前に判断していいのか」という問題があり、「生命を人の力で絶っていいのか」という問題もあるかとは思います。

ところが、障害を持って生まれてきた子供たちを育てるのに苦労が必要になる、ということも事実です。

運命だろう。

そう言われれば、そうかもしれません。

しかし、その「運命を変えられたとしたら」。

そう考えてきた人もたくさんいると思うし、今の技術ではそれが可能になっている。

でも、可能だからと言って、利用してい良いのか。

それで、お腹の子を中絶して良いのか、命の選別にはならないのか。

この点に関しては、非常にナイーブでセンシティブで、確固たる僕の意見があるわけでもないのでそこまで詳しくは述べません。

しかし、この世の中から差別や戦争がなくならないのと同じようにあまり目を向けたくないことが存在するのも事実です。

つまり、子どもが障害を持って産まれてくることに関しての苦労を自分が背負うことができない、向き合えない、と感じるのであればそれはそれである意味みんなが幸せになれる道を選んでいることになるのでは、と思うのです。

少なくとも、法律で認められている範囲での中絶は、誰かの心の傷やもちろんお母さんの負担、家族の負担にはなるかと思いますが、これで良かったのだ、と思えることもあるのでは、と思うのです。

そして、その不安をぬぐえない、認定施設での基準やハードルが高く、受けられない妊婦さんたちが、非認定施設でNIPTを受けられるということに関してはある意味社会のニーズを満たしているのではないかと思うのです。

東京の八重洲セムクリニックから考える認定施設、非認定施設に関して

認定施設と、非認定施設の主な違いは

・検査を受けられる基準が厳しいか

・カウンセリングしっかりしているか

だと思います。

なぜなら、内容は「採血して、検査結果を待つ」だけのシンプルな内容だからです。

なので、ビジネスとして展開している八重洲セムクリニックは何かあればすぐにインターネットの口コミで広がるでしょうから、逆に信頼できると思います。

「スクリーニング検査」のため、陽性であった場合は確定診断のために専門の病院への紹介などにもなるでしょう。

おそらく八重洲セムクリニックで検査を受けるか考えている方は、認定施設で検査を受ける基準を満たしていない方がほとんどかと思います。

なので、「気になるし、受けたい」という方向けに特化しているはずです。

口コミも良いようですね。ホントか嘘かわかりませんが。

また、カウンセリングに関してですが、非認定施設では「ビジネス」のため、カウンセリングで「検査を受けたくなくなるようなこと」は言わないはずです。

なぜなら、そうすると儲からないから。

なので、「少し背中を押してもらいたい」「検査の前の遺伝子カウンセリングで意見が変わるようなカウンセリングを受けたくない」という方は逆に、非認定施設の方がお勧めとも言えます。

また法律では、採血での遺伝子検査スクリーニングに関しての厳しい取り決めはないので、もちろん違法ではありません。

なので結論ですが

  • 少しでも迷っている方
  • 認定施設では検査の受けられない方

八重洲セムクリニックでのNIPTを受診することも選択肢の一つとして考えてみても良いかと思います。

まとめ

NIPTは、ものすごくニッチで、センシティブでそれでも切実なニーズがある分野での技術だと思います。

もちろんこの検査が自由診療で、認定施設以外でもできることに関しては僕の考えているより実はもっと奥深くの様々な問題や課題があると思います。

世の中には答えがない、正解がないことはたくさんあります。

それに対して、無理やり答えを出す必要がないこともあります。

何でも正直に言えばよい、正義が必ず勝つ、というわけでもないです。

一人一人の価値観も、考え方も細部まで見れば全て異なります。

でもだからこそ僕たちは日々生活するうえで、悩み、楽しみ、苦しみ、成長し、人生を生きる醍醐味が出てくるのではないでしょうか。

もし、決定的で絶対的な基準が存在し、誰もがみな同じ考えで、同じ結論で、同じ行動をとるのであれば何も面白みはありません。

毎日楽しいことばかりというのが理想かもしれませんが、毎日同じゲームをしているとだんだん飽きてくるように、その楽しさにも飽きる時がくるでしょう。

なので、辛いことがあるからこそ楽しみや感動も増加する、というのは本当にそうなのだと思います。

 

ただ、辛い時にそんなことを言われても、ただ辛いだけだ、逃げ出したい、という時もあります。

どうしても辛い時は、逃げ出していい。

逃げる手段は考えればたくさんあります。

環境を変える、住む場所を変える、人付き合いを変える、何か始めてみる、辞めてみる。

幸い、日本はどこだって安全で、仕事だって探せば見つかります。

働けなくなったら生活保護もあります。

ただ、自ら死を選ぶということだけは絶対にしてはならないことだと思います。

だって、これだけもがき苦しみ、成長し、感動することのできる世界に生まれてきたことには "奇跡" であり、

今日という1日を、どうしても生きたかった人はたくさんいるからです。

ケーキを食べるだけで幸せ、あの人と話せるだけで幸せ、天気の良い外の空気を吸えるだけで幸せ。

この世界は、そういう小さな幸せで溢れています。

あなたの思うより、この世界はやさしさで溢れています。

そういう小さな幸せに目を向けて、辛いことからは目を背けてもいいんです。

向き合う必要のない、辛いことだってあるんです。

 

そして、あなたの生き方は自由。

かっこ悪い生き方だって、いい。

生きているだけでいい。

 

なぜか、こんな文章になってしまったのは、エヴァンゲリオンというアニメを見て、シンジ君可哀そう・・・となっているからです。

「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ」

エヴァに乗らなければならない状況に追い込まれたシンジ君の言葉ですが、あれはアニメだからです。

現実では、エヴァに乗らなくても死にません。仕事休んでも、大丈夫です。

SNSでの誹謗中傷なんかしてくるひとは、実はフォロワーの1%以下です。

監督も、休養が必要でした。

話がそれましたが、NIPTには様々な意見がありますが、自分がそう思った、決断したことに関しては「それでいいんだ」と思います。

正しいとか、間違っているとかじゃなく、「それでいい」。

  • この記事を書いた人

みやこのじょん

若手医師 兼 新人ブロガー 2020年4月、田舎への転居&コロナ自粛をきっかけに、YoutubeやTwitterなどの閲覧時間が爆増。楽しむ側になるだけではなく、自分もいろんな人を楽しませたい!とネットでの活動を開始した。 趣味はネット。人生とは楽しむものである、がモットー。

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