インプット、アウトプットのバランス、勉強法について改めて考えてみた。
こんな方のお悩みを解決します
本記事の内容
1、インプットだけで記憶に定着させるには
2、アウトプットの重要性
3、インプットとアウトプットのバランス黄金比は3:7
4、これらを応用した勉強法
1、インプットだけで記憶に定着させるには
小さい頃の記憶、覚えてますか?
覚えている、という人はおそらく、印象的なことしか覚えていないのではないでしょうか。
しかも、それはおそらく生きている中で何回か頭のなかで”思い出す”という行為をした。つまり、アウトプット。
例えば、小さい頃に覚えていたポケモン151匹の名前も、その時は言えたとしても長い人生で使う機会のなかったポケモンの名前は既に頭の中にはないと思います。
アウトプットする必要がなかったポケモンたちの名前は忘れ去られたのではないでしょうか。
でも!例えば伝説のポケモン「ミュウ」は覚えている人が多いですよね。
これは、どうしてか。
「ミュウ」というポケモンが伝説であるから、それをたとえ話で出す友達がいたのではないでしょうか。
つまり、
「何度か情報に触れる機会があった」
しかも
「期間を空けて」
つまり、何かが頭のなかに「記憶」として定着するためには「何度も触れる」、かつ「期間を空ける」必要があるのです。
「期間を空ける」ことについては、例えば「何かの仕事を任された時」
・誰かにいついつまでにメールをしなければならない
・買い物でこれらのものを買わなければならない
等といった、ことについて、何年も覚えている人がいないことからも言えます。
おそらく、上記のことは、「何度も」その当時は頭に叩き込むということをして、短期的な記憶として海馬に保存されましたが、必要ないと判断されたとたんに、一気に宇宙の彼方へと記憶は飛んでしまうのです。
しかし、例えば、生きているうえで何度も何度も、同じようなことを期間を空けて言われたとする。
そうすると、”脳が勝手に”
『生きていくうえで、何度も入ってくるこの情報は大切な情報だから長期的な記憶の中に入れないといけないんだな。』
と判断して、長期的な記憶の保存を試みるようになります。
私たちの頭は「何度も触れる」しかも、「期間を空けて」という工程を経ない限り、必要のない情報として忘れるようにできているのです。
つまり、「インプット」するときに、一度は「頭の中に記憶として留めておこうとする」という過程は経るものの、生きていくうえで必要がなければ、その”たった一度の工程”で「記憶に定着することはない」のです。
しかし、”たった一度”で記憶に定着する場合はいったいどんな時でしょうか。
それは、”命の危険を感じた時”です。
例えば道が2つあったとして、右を選んだら”崖だった”とします。
これは、例えば誰かとのやり取りでも一緒です。
ここで、こういう風な発言をして、こういう道を選んだらこうなる、とわかっていたとして、その発言をしてしまった。
よく”あの時こうしていれば”という人がいますが、よくあるあれです。
そういう時のことは、”自分の命が危険だった”つまり、「怖かった」
もしくは、その後いろいろな経験をして、”あの時”のことを「後悔した」という
”感情と一緒に” 脳に強く残るのです。
され、話が脱線している気もするのでまとめましょう。
インプットだけで記憶に定着させるには
1.何度も情報に触れる必要がある
2.期間を空ける必要がある
3.一度で記憶に残すには強い「感情」が必要
では、インプット以外に記憶に定着させる方法はもうわかりますよね。そう、アウトプットです。
アウトプットの重要性
例えば、今、この文章を読んでいるあなたはどうして読めるのでしょうか。
それは、普段から自分で日本語を話し、使っている、つまりアウトプットしているからです。
これを言うと、「へ?」みたいな顔をする方もいると思うのですが、「覚える」ということに関して、実は「努力は必要ないのです」
勉強が苦手、という方ですら、日本語を話すのがどうしても難しい、という方はいないはずです。
それは、なぜか。毎日の生活の中で、「アウトプット」しているからに他なりません。
これでアウトプットの重要性が伝わったと思います。
と、ここまで読んで「へ~」と思ったあなた。
きちんと考えてみてください。
ちょっと待てよ、と。
毎日”触れる”、”期間を空けて”、”強い感情と共に”。
日本語って、インプットじゃない?
そう、アウトプットというのは、実はインプットの延長線上でもあるのです。
つまり、どういうことか。
インプット=情報に触れる
ということではないのです。
インプット=情報を自分なりに解釈する
ということ。解釈という行為がそこには存在する。例えば、読めない英語の新聞を読んでみて、情報に触れてはいるものの、”解釈”しなければそれはインプットにはなっていない。
そしてアウトプットというのは、自分なりに解釈した情報を、”自分の言葉を使って自分で表現すること”です。
一度自分の中に入ってきた情報を、自分なりに解釈する、そして、再構築して言葉で表現する
ここまでの全部でやっと「アウトプット」になります。
めんどくさいですよね。でも、めんどくさいからこそここまでの労力をかけると、やっと記憶に定着するのです。
その情報を、頭から出すまでの論理的な思考の過程、ひらめき、各情報同士のつながり、そういうネットワークが頭の中に構築され、記憶に定着する。というイメージです。
「覚えないと」という意識をもって一生懸命「覚えようとする」という行為が苦痛を伴うからみんな勉強が嫌になる。
しかし、覚えなければならないことを、自然にアウトプットしなければいけない環境に自分を置いてあげれば、実は頭にすっと入ってくるように人間の脳みそはなっているんです。
では、アウトプットの方法を順にみていきましょう。
言葉に出す
私たちは言葉で現実を理解しています。
なので、現実は言葉というフィルターを通して理解しているといっても過言ではない。
ここで、記憶にまつわる面白い実験を紹介したいと思います。
英語というのは、例えば「She is coming.」というように「She」という主語がなければ文が成り立ちません。
一方私たち日本人のように、主語が必要でなくとも「おなか減ったわ~」といえば、自分が、おなかが減っているのだなとわかるように、「主語がなくても意味が通じる言語の国」というのがいくつかあります。
そこで、英語をしゃべる人達と、スペイン語(主語が必要ない)をしゃべる人たちを集めて、動画を見てもらい、その中で起きた事象に関して説明してもらう、という実験をしました。
動画の内容で、ポイントとなったことは、「花瓶を割ったのは誰か」という点で、これに関しては、主語がないと意味が通じない英語圏の人の方が正確な情報を記憶していることが判明したのです。
つまり、話すということにおいて、主語が誰か、ということを常に意識しなければ話せない英語圏の人たちは”説明をする”という「アウトプット」の段階で「誰が」ということを頭の中で反芻し、言語化し、言葉に出していたため、記憶に定着しやすかったということが考えられます。
つまり・・・
自分で何かを説明しようとするとき、「言語化」することは、「頭の中にイメージが湧いている」状態でなければならないため、その過程において記憶が定着する、ということです。
英語圏の人たちは、花瓶を割った人がいたことを説明するときに「She」だったか、「He」だったか、「John」だったか、など主語をまず考えていたため、それが頭にイメージとして残り、記憶が定着した。ということです。
なので、「言葉に出す」というアウトプット方法は、かなりの労力を要する、しかし、しっかりと記憶に定着するまっとうなアウトプット方法です。ここでのポイントは、「できるだけ詳細に言葉を使う」ということです。
言葉の出し方については、「ラジオ」形式で発信するのも、「Twitter」のように少しの文字でまとめるのも、このように「Blog」で発信していくのも有用だと思います。
一番簡単なのは、身近な人に話してみるというのが簡単です。
関連することも一緒に覚える
「あれ?」と思った方がいたのではないでしょうか。
覚える、ということは「インプットなのではないか?」と。
違うんです。ある事象を覚えるときに、他の事象との関連を「自分で考えて」「結びつける」という行為がアウトプットなのです。
そもそも0の状態からなにかを生み出す、という行為をアウトプットととらえるとすると、Aという事象とBという事象の関連を見出すのは、人間、つまりあなたでありその行為はアウトプットなのです。
ポイントは、「自分で考える」という点です。
「これと、これは、こういう繋がりがあります」
「へ~」
と、終わっていては記憶に定着しません。
例えば「資本主義の世界では、富のあるものがさらなる富を得る。労働者階級にいる限りそこから抜け出すのは難しい」
という当たり前の構図を聞いた時に、
「へ~」
と終わっていては、それ以上記憶には残りません。
しかし、「ちょっと待てよ、ってことは今の自分は労働者。つまり、いつか自分で事業を始めないかぎりずっとこのままか。どうしたら抜け出せるんだろう、というか資本主義ってなんだよ、労働者ってなんだよ。」と考え始め、どうしてこの資本主義社会でそのような仕組みになっているのかを調べ始めたら、このたった1文は記憶の深いところに刻まれ始めます。
というように、”自分で”新しいつながりを見つけていく、ということが記憶の定着に有用なのです。
ここまでの話をまとめましょう。
アウトプットの重要性
1.情報に触れ、解釈することまででインプット
2.それを再構築して言葉で表現することまで含めてアウトプット
3.言葉に出す、その言葉もできるだけ具体的に詳細にする
4.関連を見出し、それらも一緒に覚える
インプットとアウトプットのバランス黄金比は3:7
ところで、ここまで読んできてくださった方々は、それぞれの具体的な内容が頭に入ってきたとは思いますが、それぞれのバランスをどうしたら良いの?と疑問に思う方が多いかもしれません。
これに関しては、3:7がというと結論が出ております。
コロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士が興味深い実験をしています。小3から中2までの100人以上の子どもたちに、「紳士録」(人名年鑑)に書かれた人物プロフィールを覚えて暗唱するように指示しました。
子どもたちに与えられた時間は9分間でしたが、そのうちの「覚える時間」(インプット時間)と「練習する時間」(アウトプット時間)の割合は、グループごとに異なる時間が指示されました。
(中略)インプットに約30%の時間を費やしたグループが高得点をとりました。アウトプット比率でいうと、初心者は6割、熟練者は7割の時間をアウトプットに振りわけるのが、効果的な勉強・学びの方法といえるのです。
参考URL:インプットとアウトプットの黄金比は3:7
なので、この記事で学んだことも、実際にアウトプットすることをお勧めします!
引用して自分のTwitterやBlogでこの考え方をまとめてみたり、他の人にバンバン話してみてください!
これらを応用した勉強法
さて、ここまでのすべての話をまとめると、
さらにまとめると、ある覚えたい出来事があったとして
まず、その情報を感情と一緒に自分なりに解釈して、それを0から再構築してできるだけ詳細な言葉で表現することを2回はする。
それを繰り返す、期間を空けて。
ということになります。
ふ~む。。。
まぁ、自分の頭に記憶としてとどめる方法としては、「正攻法」ですね!(笑)
ところで、途中にあった、花瓶の画像の花の色を覚えてますか?
「赤い花」です。
そこにあった画像も、「赤い」というキーワードを一回頭で思い浮かべた人は覚えていたかもしれません。
こういった効果のことを「カラーバス効果」と言います。
またこれについてもいつか解説しますね!
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ではでは、またお会いしましょう!